Apple、WindowsゲームをMacへ移植するための支援ツール「Game Porting Toolkit 3」を発表。WindowsのVisual StudioからリモートでMac上のゲームをビルド/デバッグできるMac Remote Developer Toolsも提供。

　AppleがWindowsゲームをMacへ移植するための支援ツール「Game Porting Toolkit 3」を発表しています。詳細は以下から。

　Appleは日本時間2025年06月10日午前02時から世界開発者会議(WWDC25)の基調講演を行い、その中で、今年の秋にリリースを予定している「macOS 26 Tahoe」や「iOS/iPadOS 26」を発表するとともに、これらのOSにApp Storeで販売されているゲームアプリや、アプリのアップデート、友達、達成度などを表示する「ゲーム (Games)」アプリを提供すると発表しましたが、

Games.app

基調講演後に行われた「Platforms State of the Union」の中では、このゲームアプリの発表に合わせて、Windows向けにゲームを開発しているクリエイターが自身のWindowsゲームをApple Silicon MacやiPad/iPhoneへ移植するための支援ツールをまとめたGame Porting Toolkit (GPKT)の最新バージョンである「Game Porting Toolkit 3」が新たに発表されています。

The Game Porting Toolkit 3 makes it easier than ever to bring games to the unified gaming platform across Mac, iPad, and iPhone. Take advantage of improved compatibility, expanded guidance, and updated tools.

Game Porting Toolkit – Games – Apple Developer

Game Porting Toolkit 3

　Game Porting Toolkit 3では、新たにAppleのグラフィックスAPI「Metal」の最新バージョンでフレーム補間(MetalFX Frame Interpolation)機能やノイズ除去(Denoising)が可能になった「Metal 4」をサポートし、

更に、ゲーム実行時のFPSやCPU/GPU使用率などをリアルタイムで表示する「Metal Performance HUD」がカスタマイズできるようになった他、画面上に実行中のゲームの詳細情報と、パフォーマンスを損なうパターンを検出しクリエイターに改善を提示するガイダンス情報が表示されるようになったそうです。

　また、AppleはWindowsゲームクリエイターがWindows PCのVisual StudioからリモートのMac上のCMakeベースプロジェクトをビルド＆実行できるLinux and embedded development with C++を利用した「Mac Remote Developer Tools for Windows 1.0 (Beta)」も発表しており、

Mac Remote Developer Tools for Windows configures your Mac to support building and debugging on macOS from Visual Studio on Windows.

Mac Remote Developer Tools for Windowsより

クリエイターはMacを使わずに使い慣れたWindows PCからMac版のゲームを開発し、VNCクライアントでMac上での動作を確認する事が可能になっているそうなので、WindowsゲームをMacへ移植したい方はチェックしてみてください。

Explore game technologies

• Designing for games – Apple Developer Documentation
• Game Porting Toolkit – Games – Apple Developer