Apple、macOS 15 Sequoiaで「Option+文字」や「Option+Shift+文字」キーのショートカットキーが利用できなくなったのは仕様だと回答。

　AppleがmacOS 15 SequoiaでOption+文字やOption+Shift+文字キーのショートカットキーが利用できなくなったのは仕様だと回答しています。詳細は以下から。

　Appleが現地時間2024年09月16日にリリースした「macOS 15 Sequoia」では、RegisterEventHotKey APIを利用しSandbox化されたアプリでOption+文字キーまたはOption+Shift+文字キーの組み合わせで設定したショートカットキーが利用できなくなり、複数の開発者がフィードバックを送っていましたが、

この問題に対し、Apple Developer Forumsで同社のフレームワークエンジニアが回答し、この問題はmacOS 15 Sequoiaで意図的に行われた仕様の変更で不具合ではないとコメントしています。

This was an intentional change in macOS Sequoia to limit the ability of key-logging malware to observe keys in other applications. The issue of concern was that shift+option can be used to generate alternate characters in passwords, such as Ø (shift-option-O).
There is no workaround; macOS Sequoia now requires that a hotkey registration use at least one modifier that is not shift or option.

[macOS Sequoia] Using RegisterEventHotkey with option and shift modifiers doesn’t working anymore – Apple Developer Forms

　Appleのフレームワークエンジニアによると、この仕様の変更はmacOSのセキュリティを向上させるため、キーロギングマルウェアが他のアプリで入力されるキーを監視するのを制限し、パスワード内にこのキーの組み合わせを利用するØ (Shift + Ooption + O)などの代替文字が生成するのに使用される可能性がある問題を考慮し仕様を変更したそうで、回避策はないそうです。

　これに対し、開発者からは、この変更はBeta時に明言しておくべきだしSandbox化されたアプリでこの変更を行うのは変だ、CMDやCtrlキーはmacOSのシステムを含む多くのアプリが利用しているため使えないなどの意見が出ているので、興味のある方はDeveloper Forumsをチェックしてみてください。

おまけ

　なお、アプリにグローバル・キーボードショートカット機能を実装できるフレームワークKeyboardShortcutsを開発するSindre Sorhusさんは早々に諦めて、macOS 15以降でOption+文字キーの設定を禁止するダイアログをKeyboardShortcutsに追加しています。

Show a dialog to the user when setting a shortcut with the Option key without Command or Control on macOS 15 or later in sandboxed apps

KeyboardShortcuts – GitHub

追記

　Appleは、この問題のフィードバックを設計通り(Investigation complete – Works as currently designed (Closed))としてクローズしたそうなので、今後修正される見込みはなさそうです。

• [macOS Sequoia] Using RegisterEventHotkey with option and shift modifiers doesn’t working anymore – Apple Developer Forms