Apple、第2世代の3nmテクノロジーを採用し、最大10コアCPUとGPUに加えApple史上最速のNeural Engineを搭載した「Apple M4」チップを発表。

Apple M4チップを発表 Apple Silicon Mac
Apple M4チップ
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 Appleが強化されたMLアクセラレータを内蔵した最大10コアCPUとGPUに加え、Apple史上最速のNeural Engineを搭載した第2世代3nmプロセス採用の「Apple M4」チップを発表しています。詳細は以下から。

Apple M4チップ

 Appleは現地時間2024年05月07日、スペシャルイベントLet Loose. (何でもあり。)」を開催し、その中で、新しいiPad Proを発表するとともに、そのiPad Proに初めて搭載する新しいApple Silicon「Apple M4チップ」を発表しました。

Apple、M4チップを発表

Appleは本日、まったく新しいiPad Proに驚異的なパフォーマンスをもたらす最新チップ、M4を発表しました。第2世代の3ナノメートルテクノロジーを使って設計されたM4は、Appleシリコンの業界をリードする電力効率をさらに向上させ、iPad Proの驚くほど薄いデザインを実現するシステムオンチップ(SoC)です。

Apple、M4チップを発表 – Apple

CPUとGPU

 Apple M4チップは、昨年10月のスペシャルイベント「Scary fast. (速いもの見たさ。)」発表されたApple M3チップで採用された3nmプロセスを引き継ぎ、第2世代の3ナノメートルテクノロジーを採用し、より電力効率を向上させており、

第2世代3ナノメートルテクノロジー

新しいCPUは4つの高性能コアと6つの高効率コアを搭載し、一世代前のM2チップを搭載したiPad ProよりもCPU性能は最大50%高速になっており、GPUはM3チップのGPUをベースに、iPadとしては初めてDynamic Cachingとハードウェア・アクセラレーテッド・メッシュシェーディングとレイトレーシングが利用可能になっています。

Apple、M4チップを発表

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 これにより、Diablo Immortalなどのゲームタイトルでは、さらにリアルな陰影と反射が表現できるようになっており、OctaneなどのレンダリングアプリはApple M2チップより最大4倍高速に処理可能で、M4の電力消費量はM2チップと同じパフォーマンスならば、わずか半分の電力でおこなえるため、一世代前のiPad Proと比較してワットパフォーマンスも向上しています。

Apple、M4チップを発表

Neural Engine

 AppleはApple Siliconに大規模言語モデル(LLM)の実行や機械学習(ML)処理などAIワークロードのアクセレーションに特化したIPブロック「Neural Engine」を当初から搭載していますが、M4のNeural Engineは、コア数こそ16コアとM1やM2、M3と変わらないものの、

M4 Neural Engine

演算回数は、これまでM1チップが毎秒11兆回(trillion ops/sec)、M2が毎秒15.8兆回、最速のM3でも毎秒18兆回となっていましたが、M4のNeural EngineはApple史上最も高速で、A11 Bionicに初めて搭載されたNeural Engineの60倍となる毎秒38兆回までアップデートされています。

Neural Engine

 Apple M4チップは、このNeural EngineとCPU内に搭載されている次世代のMLアクセラレータ、次世代アーキテクチャを採用したGPU、帯域幅を120GB/sまで高速化されたユニファイドメモリにより、よりスムーズにAIタスクを処理できるようになっており、

Neural Engine

リアルタイムに音声にライブキャプション(文字起こし)を付けたり、Final Cut Proではワンタップで被写体を背景から分離でき、StaffPadではピアノの演奏を聴くだけでリアルタイムに楽譜を作成できるようになっているそうです。

ディスプレイ

 また、Apple M4チップは新しいiPad Pro (M4)に搭載されるタンデムOLEDテクノロジー採用のUltra Retina XDRディスプレイを処理するため、タンデムOLEDエンジンを搭載する、全く新しいディスプレイエンジンを搭載。

タンデムOLEDテクノロジー

 さらに、M4チップはM3チップにも採用されていたH.264、HEVC、ProResに対応するメディアエンジンとAV1のハードウェアアクセラレーションがiPadシリーズとしては初めて利用できるようになるため、Apple TVやNetflixなどのストリーミングサービスを、より高解像度/高効率に再生することができます。

Apple M4チップを発表

メモリ

 Apple M4チップは現在のところ、新しいiPad Pro (M4)のみで採用されており、ユニファイドメモリ(RAM)はiPad Proのストレージ容量256GBと512GBモデルが8GB、1TBと2TBには16GBが搭載されているそうなので、購入を検討されている方は注意してください。

M4のユニファイドメモリ

比較

Apple M4 Apple M3 Apple M2 Apple M1
ロゴ Apple M4チップ Apple M3 Apple M2チップ Apple M1
CPU 10コア
4つの高性能コア
6つの高効率コア
8コア
4つの高性能コア
4つの高効率コア
GPU 10コア
(M3ベース)
10コア
8コア
(新アーキテクチャ)
10コア
8コア
8コア
7コア
メモリ 8GB
16GB
(Mac用は不明)
24GB(Max)
8GB, 16GB
16GB(Max)
8GB
メモリ帯域 120GB/s 100GB/s 66GB/s
Neural Engine 16コア
演算数 毎秒38兆回 毎秒18兆回 毎秒15.8兆回 毎秒11兆回
トランジスタ数 280億 250億 200億 160億
メディアエンジン H.264, HEVC
ProRes, ProRes RAW
ビデオデコードエンジン
ビデオエンコードエンジン
ProResエンコード/デコードエンジン
AV1デコード
H.264, HEVC
ProRes, ProRes RAW
ビデオデコードエンジン
ビデオエンコードエンジン
ProResエンコード/デコードエンジン
なし
その他 ハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシング
ハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディン

PV

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