macOS 13.3 Venturaアップデート後に、Parallels Desktopの仮想マシンが起動しない、一部のVPNクライアントが利用できない、スペースキーによるスクロールが動作しないなどの不具合が確認されています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2023年03月27日、トラックパッドジェスチャが反応しなくなる問題などの不具合と複数の脆弱性を修正した「macOS 13.3 Ventura (22E252)」を正式にリリースしましたが、このmacOS 13.3アップデート後にいくつかの不具合が報告されています。
macOS 13.3 Venturaでの不具合
仮想マシンが起動しない
Mac用の仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop」シリーズを開発するParallels International GmbH.によると、macOS 13.2 Ventura以前のホスト(Mac)で作成した仮想マシンがmacOS 13.3アップデート後にクラッシュする不具合が複数件報告されているそうで、
A virtual machine crashes upon upgrading host macOS to macOS 13.3.
Parallels Desktop for Mac compatibility with macOS 13 Ventura – Parallels
Parallelsは、そのような問題が発生した場合、仮想マシンの設定から[ハードウェア] → [ブート順序] → [詳細]へ移動し、ブート時のMetalをOFF“video.metal=0”にして仮想マシンを起動するようにコメントしています。
video.metal=0
BIG-IP Edge
米F5 Networksは現地時間2023年03月29日、同社のVPNクライアント「BIG-IP Edge」をmacOS 13.3 Venturaアップデート後に起動すると、ブラウザ(Safari)のプラグインが必要であるというメッセージが表示され、利用できなくなると報告しています。
BIG-IP Edge client has known compatibility issues when performing Endpoint Inspection on macOS 13.3. The client will show a message indicating a browser plugin is required and no actions offered in the message will allow the Endpoint Inspection to continue. The message displayed will appear as shown below.
K000132932: After the macOS Ventura 13.3 update is installed, BIG-IP Edge client cannot successfully run Endpoint – MyF5
F5 Networksは、この問題がmacOS 13.3 Venturaアップデートと同時に無効化されたWebKitプラグインによるもので、現在その依存性をなくすよう取り組んでおり、2023年04月中旬のアップデートで問題を修正したいとコメントしています。
WebKitのスクロール
この他、macOS 13.3 VenturaではRSSリーダーNetNewsWireなどWKWebViewを利用したアプリで、スペースキーを利用したWebエリアの上下スクロールが動作しない不具合も確認されています。
アイコン
また、macOS 13.0 Venturaから続いているアプリのカスタムアイコンが反映されない不具合もmacOS 13.3で修正されていないため、これらの不具合は06月のWWDC23で発表される次期macOS 14*での修正になると思われます。
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