macOS 14 SonomaではVirtualizationフレームワークのアップデートにより、仮想マシンのディスプレイサイズの変更や仮想マシンのレジューム、Macキーボードなどがサポートされるそうです。詳細は以下から。
Appleは2020年にApple Silicon Macを発表するとともに、開発者が簡単にテスト環境を構築できるようIntelとApple Silicon MacでLinuxベースの仮想マシンを作成できる「Virtualizationフレームワーク」をmacOS 11 Big Surに導入し、
翌年のWWDC21で発表したmacOS 12 MontereyではVirtualizationフレームワークを利用し、macOSの仮想化が可能になり、WWDC22で発表したmacOS 13 Venturaでは、Virtualizationフレームワークを大幅にアップデートしGPUアクセレーションやMacのトラックパッド、ディレクトリ共有機能に加え、
Linux VMでのバイナリトランスレータ「Rosetta 2」がサポートされ、Apple Silicon Mac上のLinux VM (arm)でLinux x86-64バイナリが動作できるようになっていますが、WWDC23のセッション10007“Create seamless experiences with Virtualization”によると、Appleは秋にリリースを予定しているmacOS 14 SonomaでもVirtualizationフレームワークに新機能を取り入れると発表しています。
macOS 14 SonomaのVirtualization
Apple Virtualization TeamのScott Mionisさんによると、macOS 14 SonomaではVirtualizationフレームワークに以下のような様々な機能が追加される予定で、その内、仮想マシンのユーザー体験をより向上&シームレスにするため、
macOS 14 SonomaではVirtualizationフレームワークに追加されるVZVirtualMachineViewの新しいautomaticallyReconfiguresDisplayプロパティにより、仮想マシンのディスプレイのリサイズがドラッグ&ドロップで動的に可能になり、
仮想マシンの使用を停止するオプションとして、仮想マシンの電源を切る以外に、新しいsaveMachineState APIにより、現在の仮想マシンの作業状態を保存し使用を停止、その後元の行状態に復元するレジュームが可能になるそうです。
また、SonomaのVirtualizationフレームワークでは、ストレージデバイスをネットワーク経由で仮想マシンに接続できるNBD(Network Block Device)とNVMeストレージがLinux VMでサポートされるほか、macOS VMではMac固有のキーボードがサポートされるため地球儀キー(Globe Key)を言語切替や絵文字入力に設定できるようになるそうです。
最後に、上記の通り、AppleはApple Silicon Mac上のLinux VM (arm)でLinux x86-64バイナリを動作させるために、バイナリトランスレータRosetta 2をLinuxに移植しましたが、Sonomaではよく利用するx86_64ライブラリやバイナリをキャッシュすることで、再変換のオーバーヘッドを回避し、x86_64バイナリのパフォーマンスを向上させているそうなので、
Parallels DesktopやVMware Fusion、UTMなどが新しいVirtualizationフレームワークの機能に対応すれば、Apple Silicon Macでより快適な仮想環境が利用できるようになりそうです。
おまけ
ちなみに、セッション10007ではMicrosoftが今年02月にParallelsをパートナーとしてApple Silicon Mac上で「Windows 11 on ARM」仮想マシンを正式に認めた事については何も触れられていませんでした。
- WWDC22 : Create macOS or Linux virtual machines – Apple Developer
- WWDC23 : Create seamless experiences with Virtualization – Apple Developer
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一時適し