macOS 12 Montereyではシステム環境設定で2ファクタ認証をサポートしたパスワード管理機能が追加。

macOS 12 Monterey Passwords in System Preferences macOS 12 Monterey
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 macOS 12 Montereyのシステム環境設定には2ファクタ認証をサポートしたパスワード管理機能が追加されています。詳細は以下から。

システム設定のアイコン

 Appleは日本時間2021年10月26日、新しいFaceTimeや集中モードなどを実装したmacOS 12 MontereyをMac向けにリリースしましたが、このMontereyではシステム環境設定アプリに新しく「パスワード」というパスワード管理機能(パスワードマネージャー)が追加されています。

macOS 12 Monterey Passwords in System Preferences

パスワードパネル

 macOS 12 Montereyのシステム環境設定に追加されたパスワードマネージャーは以下の通りSafariのパスワードマネージャーとほぼ同様の機能を持ち、iCloud Keychainと同期することが可能なため、Safariで作成したアカウントとパスワード、システム環境設定のパスワードマネージャーを利用して作成したアプリ用のパスワードなどが全てiCloud Keychainに集約&同期されるようになっています。

macOS 12 Montereyのキーチェーンアクセスとパスワードマネージャー

キーチェーンアクセスはパスワードだけでなく秘密鍵やCA証明書の管理も行っているためmacOS 12 Montereyでも残っています。

確認コード

 確認コードはiOS 15/iPadOS 15のSafariおよびmacOSのSafari 15からサポートされたタイムベースのワンタイムパスワード(TOTP : Time-based One Time Password)」の事で、

macOS 12 Montereyのパスワードマネージャーは2ファクタ認証をサポート

アカウントとパスワードの他に2ファクタ認証コードを求めるWebサイトでTOTPの設定キーを出力し、Montereyのパスワードマネージャーに追加しておけば、ChromeやFirefoxなどSafari以外のブラウザでそのWebサイトにログインする際にSafariを起動せずに確認コードをコピーして使うことができます。

two-factor authentication

AirDropで共有

 1Passwordなど近年のパスワードマネージャーには共同作業を意識して、アカウントやWi-Fiのパスワードなどを他のユーザーと共有できる機能がりますが、macOS 12 Montereyのパスワードマネージャにも[AirDropで共有]機能が実装されており、

macOS 12 Montereyのパスワードマネージャー

Safariのパスワード管理機能にも実装済みです。

共同で管理しているアカウントの情報やWi-FiのパスワードをAirDropで他のAppleユーザーに渡すことができますが、1Password TeamやBusinessと異なりアイテムのアップデートには対応していないので、パスワードを変更した場合はその都度共有する必要があります。

パスワードマネージャーでAirDrop

漏洩パスワード検出とWell-Known URL

 AppleはiOS 14のKeychainにセキュリティに関する勧告 (Security Recommendations)」という機能を追加し、パスワードの使い回しや弱いパスワードの使用に加えて、Webサイトやアプリのデータ漏洩により侵害されたパスワードに警告を出す機能を導入しましたが、

iOS 14のセキュリティに関する勧告

macOS 12 Montereyのパスワードマネージャーにも、推測が容易/使い回された脆弱なパスワードの検出と漏洩の可能性があるパスワードの警告表示されるようになっています。

macOS 12 MontereyのSecurity Recommendations

 また、AppleおよびWebKitチームは2018年から各Webサービスのパスワード変更画面にユーザーを誘導するためのWell-Known URL for Changing Passwordsという提案をWICGに提出し、2020年には、それらをまとめたPassword Manager Resourcesをオープンソースで公開、現在はChromeや1Passwordなどにも採用されていますが、

Well-Known URL

macOS 12 Montereyのパスワードマネージャーにもその機能が実装されており、主なサービスならばユーザーは1クリックでパスワード変更画面に移動、漏洩の可能性があるパスワードを変更することができます。

パスワードの読み込みと書き出し

 macOS 12 Montereyではシステム環境設定にパスワードマネージャーが追加されたものの、古くから1Passwordなどサードパーティ製のパスワードマネージャーを利用しているユーザーにとってはパスワードの移行がネックとなりますが、

このパスワードマネージャーにはCSV形式で書き出されたパスワードリストの読み込みと書き出し機能が実装されており、ユーザーがmacOSネイティブまたは好きなサードパーティ製パスワードマネージャーに乗り換えることが可能になっているので、パスワード管理をまとめたい方は試してみてください。

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