Macのルートディレクトリにあるフォルダ内のデータを消去してしまうAdobe Creative Cloudアプリの不具合と、その影響を受けたかを確認する方法です。詳細は以下から。
先週末AdobeがリリースしたCreative Cloud デスクトップアプリ v3.5.0.206で発見されたバグは「ルートディレクトリにあるファイル内のデータをユーザーの認証無しに削除してしまう」というもので、週が開けてEngadget様やGIGAZINE様が取り上げてくれたことで周知される様になったようですが、
関連記事
- What Happened: Adobe Creative Cloud Update Bug – Backblaze
- Mac用Adobe Creative CloudアプリのインストーラーがバックアップサービスBackblazeの隠しフォルダを誤って消去してしまう不具合が確認される。
- Adobe、Adobe Creative Cloudのアップデートが原因で、Macの一部のデータが削除されてしまう不具合があるとしてアップデートの配信を一時中止。
- Adobe、Adobe CCデスクトップアプリがMacのルートディレクトリにある不可視フォルダを削除してしまう不具合を修正したAdobe CC v3.5.1.209をリリース。
- 【修正済】OS X版 Adobe Creative Cloudにデータを無断削除する不具合。バージョン3.5.1.209ヘ更新を – Engadget Japanese
- Adobe Creative CloudがMacのデータを勝手に削除する深刻なバグが発見される – GIGAZINE
- This morning’s Creative Cloud Update just REMOVED FILES from my computer, how do I contact Adobe?? – Adobe Community
- Bug in Adobe Creative Cloud deletes Mac user data without warning – Ars Technica
- Bug in Adobe Creative Cloud deletes Mac user data without warning – Reddit
- Protection from Adobe Creative Cloud Bug – Hacker News
Adobeが公開したリリースノートには「CCデスクトップアプリがMacのルートディレクトリにあるファイルを間違って消去してしまう」としか書かれておらず、その影響範囲などが明記されていないので、備忘録程度に影響範囲を以下にまとめました。
【お知らせ】先週11日に行われたCreative CloudデスクトップアプリケーションのアップデートMac版に不具合のご報告いただきました。現在は修正されたバージョン(3.5.1.209)を配布中です。詳細はこちらまで https://t.co/MabnqcVAP1
バージョン 3.5.1.209、2016 年 2 月 14 日公開
Mac 向け Creative Cloud デスクトップアプリケーションの一部のシナリオで、ユーザーの書き込み権限があるファイルがシステムルートディレクトリから間違って削除されることがある問題が修正されました。
Creative Cloud ヘルプ | Adobe Creative Cloud デスクトップアプリケーションのリリースノート
不具合の影響を受けた方
この不具合の影響範囲は以下の通りで、対象が「ルートディレクトリの不可視フォルダ」のため、その影響が確認しづらいですが「Macのディスクスペースが数十~百GB増加していることで気がついた[1, 2]」という方もいるようです。
- 影響を受けた人
- Adobe CC v3.5.0.206がリリースされた2016年2月11日(PST)からAdobeがその配布を中止した12日までにAdobe CCデスクトップアプリをインストール、またはデスクトップアプリでCCにログインされた方。(リリースノート)
- 影響を受けたデータ
- ルートディレクトリのトップに有る不可視フォルダ内のデータ(例えば”/.AAA/hoge.txt”など)。
- 影響を受けた場合どうなるのか?
- 不可視フォルダ内のデータが全て削除されます。
上記1の期間中にAdobe CCをインストールまたはログインされた方は、次の方法でルートディレクトリのどのフォルダが影響を受けたかを確認することが出来ます。
影響を受けたデータを確認する
まず、不可視フォルダを表示するため、ターミナルを起動して以下のdefaultsコマンドで不可視フォルダを表示します。
defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles -boolean true
killall Finder
元に戻す場合は以下
defaults delete com.apple.finder AppleShowAllFiles
killall Finder
次にFinderの移動メニュー[ファルダへ移動…]またはショートカットキー[Cmd + Shift + G]を押し、ルートディレクトリ”/”に移動します。
ルートディレクトリに移動したら名前順でソート①し、一番上にある不可視フォルダを確認します。ソート後、ルートディレクトリの一番上にある不可視フォルダが”/.DocumentRevisions-V100″などパーミッションにより保護されたフォルダだった方はこの不具合の影響を受けていません。
*”/.DocumentRevisions-V100″にはOS Xのオートセーブデータが入っています
一番上にある不可視フォルダが”/.DocumentRevisions-V100″で無く、書き込みが許可されているフォルダの場合②はそのフォルダ内にあるファイルが全て削除されているはずです。
削除されたファイル
削除されたファイルは設定ファイルなど様々だと思われますが、それらのファイルを復元するには結局Time Machineやサードパーティ製のバックアップ、クローンアプリの機能を利用するしかなく、バックアップを取っていなかった方は最初からデータの作り直す事になります。
皮肉にも、設定ファイルのディレクトリ名が”/.bzvol”だったため、この不具合の影響を最も受け、AdobeのCare TeamブログにクレジットされたBackblazeはMac/Windowsのクラウド型バックアップサービスを提供しており、この騒動のタイムラインを自社のブログにまとめているので、興味のある方は関連リンクからBackblazeのサイトへどうぞ。
関連リンク
- What Happened: Adobe Creative Cloud Update Bug – Backblaze
- [L] Backblazeはクラウドに常時バックアップを行う、パソコンの最後の砦 – Lifehacking.jp
コメント
TimeMachineはこういう時に役に立つ。
TranscendのJetDriveをこれのMBPのバックアップに使ってる。
Mac miniなら普通のSDXCカードでもいい。SDXCなら256GBが一万くらいで買える。
影響なかったので一安心。
いつも情報ありがとうございます。
どれだけ深部に入り込むソフトなのかがよくわかるな
開発能力が三流未満と名高いAdobe納得の騒動
いくつかのアプリが認証できなくて起動しない原因これだった。テロかよ。ほんとにAdobeレベル低くなったな