ここ数年の間でMac App Storeを去ったアプリをまとめてみました。詳細は以下から。
本日突如発表されたSketchのMac App Storeからの脱退はBusiness InsiderやZDNetなどで取り上げられるほど多くの反響を呼んでいるようですがSketch以外にもここ数年の間にひっそりとMac App Storeを去ったアプリがいくつかあったと記憶していたので、備忘録程度にまとめました。
Business Insider@businessinsider
One of Apple’s most important initiatives is showing signs of failure https://t.co/oTXftB8GDv https://t.co/F547kztAES
Mac App Storeを去ったアプリ
調べた限りではMac App Storeを去ったアプリは以下の通りで、理由はそれぞれですがSandboxやレビュー期間の問題を理由としているアプリが多く、1992年のSystem 7時代から開発を続けているBBEditやMac App Store Best 2013を受賞したRealmac SoftwareのEmber、Apple Design Awardを受賞したPanicのCodaなど老舗や有名アプリ目立ちます。
- 2012年02月 : Clipstart
▶Sandbox制限のためApp Storeでの公開を断念。 - 2012年03月 : SourceTree
▶Sandboxのルールを厳守した場合、一部機能が利用できなくなるとして一時公開を断念。 - 2012年06月 : TextExpander
▶Sandbox下では一部機能が利用できないとしてApp Storeから撤退。 - 2012年07月:Postbox
▶Mac App StoreのポリシーはPostboxに相応しくないとして撤退。 - 2012年08月 : Droplr
▶ 撤退はしなかったものの、Appleのポリシーと食い違う点があるとしてスタンドアローン版をリリース。 - 2012年08月 : Sticky Notifications
▶30%の手数料やレビュー期間の長期化、デモアプリの配布やアップグレード版を提供できないとしてApp Store版とは別のバージョンをリリース。 - 2012年09月 : QuickWho & Manpower
▶Sandboxおよびレビュープロセスを理由に撤退。 - 2013年10月 : Many Tricks社製アプリすべて
▶Sandbox化のため新しい機能を追加できないとしてMac App Storeから撤退。 - 2014年05月 : Coda
▶Sandbox化において、Appleと協議のすえ撤退。iCloudの代行機能となるPanic Syncを提供(関連記事)。 - 2014年10月 : Jedit X
▶ AppStore側のレギュレーションの変更により、App Storeでのアップデートを受け付けてもらえなくなったとして公開を断念。 - 2014年10月 : BBEdit
▶Appleのガイドライン や複合的な理由(Quality of Life)によりApp Storeでの公開を拒否(関連記事)。 - 2015年04月 : Cheetah3D
▶Sandboxのため必要な機能が実現できないとして撤退(関連リンク)。 - 2015年07月 : Ember
▶Ember for iOS版の開発中止に伴い、Mac App StoreでEmber for OS Xを配布する必要がなくなったとして自社サイトでの販売に切り替えると発表。 - 2015年12月 : Sketch
▶レビューに時間が掛かる点や、Sandboxによる機能の制限、アップグレード価格を適用できない事などを理由に撤退(関連記事)。
Mac App Storeを去った後のアプリは?
Mac App Storeを去った全てのアプリがどうなったかは分かりませんが、Codaを開発しているPanic Inc.は自社のブログで「収益は44%向上した」と発表しており、今回のSketchの行動も歓迎しているようです。
@panic 👌
Mac App Storeでの販売を休止した後、売り上げに変化はあったでしょうか?
Codaは2014年10月中旬に、Mac App Storeでは販売を休止し、同じタイミングでバージョン2.5をリリースしました。新しいバージョンをリリースすると、直後から短期的に売り上げが上がります。そこで10月の前後である9月と11月の売り上げを比較してみました。
結果はとても興味深いものでした。200本弱の売り上げ本数に対して収益は44%向上していました。
これには追記があります。まずAppleから自動的に売り上げから引かれていた30%が無いこと。またリリース記念価格($79)を定価($99)に戻したことがありました。しかし、これらの要素が無くても結果に大きな変化は無かったかもしれません。いずれにしても私たちが想定した最悪のシナリオを考えれば非常にドラマティックな結果になりました。The 2014 Panic Report 〜 2015年によせて – Panic Blog
Panicブログではさらに興味深い利益グラフも公開しているので、興味のある方は関連リンクからPanicブログへどうぞ。
関連リンク
コメント
Appleは将来MAS以外のアプリのインストールを禁止するだろうなぁ。
既にデフォだとMAS以外禁止じゃね?
*2
今は環境設定から変更できるけど、1さんが言ってるのはiOSの様になるってことだと思う。
その前準備としてrootlessが導入されたと思うと納得がいくし。
マジスレごめんです。
そうなったらiOS Proに改名して欲しいな
撤退したものとしては、Jedit Xもありますね
ttp://www.artman21.com/jp/jedit_x/appstore-removal.html
Storeで名前売って独立したってワケよ
Cheetah3Dってのも去った
あ、書いてあった失礼
Cheetahさんはいつになったら新Ver.出すの?
MASのみになると無料で広告付きが席巻する予感
グラポ(GraffitiPot)がなくなったのが痛い
Macにしろ、iOSにしろ一番よかったのに
もうMac撤退の予感しかしない・・・これもApple流のイノベーションなんだろうか。
今後iPhone、iPadだけでやっていくのだろうな。
そろそろ他OSへの環境移行も検討しておかないとまずい。
去ったメーカーの情報だけで併売してるメーカーのデータも無いんじゃね