ファームウェアの書き換えにより、dGPUに不具合が確認された「MacBook Pro 2011」のdGPUを無効化させることができる「gMux IC Firmware」が完成したそうです。詳細は以下から。
Appleが2011年02月/10月に発売した「MacBook Pro Early/Late 2011」の15/17インチモデルには、dGPUとして「AMD Radeon HD 6xxxM」が搭載されていますが、このdGPUを利用すると画面が乱れる問題やカーネルパニックが発生する不具合の報告が多く寄せられ(Wikipedia)、Appleは発売から4年後の2015年02月に「MacBook Pro ビデオの問題に対するリペアエクステンションプログラム」を発表し無償での修理を行っていました。
ごく一部の MacBook Pro システムに、ビデオ (画像) が歪む、画面に何も表示されない、システムが突然再起動するといった問題が起きる可能性があることが判明しました。影響が確認されているのは、2011 年 2 月から 2013 年 12 月までの間に販売された MacBook Pro システムです。
MacBook Pro ビデオの問題に対するリペアエクステンションプログラム – Apple
発売から4年後のリペアエクステンションプログラムだったため、既に新しいMacを購入した方や、自身でdGPUの不具合を直そうとしてMacBook Proのロジックボードをオーブンで焼き修理に出せないというユーザーの方もいらっしゃいましたが、このMacBook ProのdGPUを無効化する「gMux IC Firmware」が新たに開発されたそうです。
gMux IC Firmware
gMux IC Firmwareを開発したのは、同じくMacBook Pro 2011のdGPUを無効化するModボード「MuxHat gMux Bypass Board (以下、MuxHat)」や「macOS Patcher」を開発&販売しているdosdude1さんで、dosdude1さんは以下の動画の通り、自身が開発したカスタムファームウェア(gMux IC Firmware)をMacBook Pro 2011に焼くことでdGPUを無効にすることに成功したそうで、
In this video, I go over the process of disabling the defective AMD Radeon HD 6xxx series video card in a 2011 15″ Apple MacBook Pro, using a custom gMux IC firmware that I’ve developed. This modification is, of course, 100% permanent, and does not rely on any NVRAM variables being set. This also drastically decreases the amount of time and skill previously needed to perform the other, hardware-based gMux IC bypass modifications.
YouTubeより
カスタムファームウェアはMacのNVRAMの設定には影響せず、iGPUとなっているIntelのHDグラフィックスのみを利用することができるそうで、これによりMacBook Pro 2011に必要なときだけMuxHat(ハードウェアgMux IC)を取り付けるといった労力を削減できるとして、現在はJTAGを利用しているものの今後はユーザーが利用できる方法で公開を予定しているそうです。
- ComputeCode Blog – ComputeCode
コメント
>>iGPUとなっているIntelのHDグラフィックスのみを利用する
そうなんですよね。外部モニタには出力できなくなっちゃいます。