iPod Classicの容量を160GBからSDXC 256BG、mSATA 500GB、1TB化した際のベンチマークスコアが公開される。

記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

 iPod ClassicのMod(改造)アダプターを販売しているTarkanさんが、iPod ClassicのストレージをHDDからSDXC、mSATA SSDに変更した場合のベンチマークテストを行っています。詳細は以下から。


TeraPod-Benchmark-Hero


 イギリスでiPod Classic用の改造アダプターを販売しているTarkanさんが「4種類のストレージHDD、SDXC、mSATA SSDを使用し、改造したiPod Classicを使用して曲の読み出しや再生、終了にかかる時間を測定した簡単なテストを行った」として以下の様なベンチマーク結果を掲載しています。

So it is finally time for a quick write up comparing the various storage options for the iPod.

The test is pretty simple – load up each storage option with the same music, hit play and see how long it takes for the iPod to shutdown. While in actual use the runtimes will be shorter, it still provides a very useful comparison of the different storage mediums.

 ベンチマークに使用したのは750mAhのバッテリーを搭載した7.5世代 iPod Classicと同氏が作成しているiFlash STAT, iFlash iPod CF AdapterとSD-CF Adapter。ストレージは

・HDD:160GB(OEM Toshiba MK1634GAL)

・SDXC:256GB(PNY)

・mSATA:500GB(Samsung 840EVO)

・mSATA:1TB(Samsung 840EVO)

で、iTunesを使用し220GB、36000トラックを同期。160GB HDDについては24000トラックまでとなってしまっていますが、1TB mSATAはロスレス音源の45000トラックを転送可能だったそうです。


iPOd-Classic-Mod-160GB-to-1TB-ScreenShot

 2つのプレイリストを作成したのはロスレス音源のプレイリストはiPodの更新頻度(曲をバッファする頻度)が速く、ランタイムテストに大きな影響を与えることが予想されるからだそうで、実際 320kbpsのmp3ならば10~12分毎に読み込まれる対し、ロスレスのm4aプレイリストの場合2~3分毎にされるそうです。

Two playlists were created one comprised of 320kbps MP3 tracks, the other Lossless m4a tracks. I decided to do this as the frequency that the iPod reads from the storage device varies depending on bitrate of the music – e.g. with 320kbps MP3’s the drive is read every 10 to 12 minutes, where as with a high bitrate lossless m4a the drive is read every 2 to 3 minutes. Very dramatic difference which will have a huge impact on runtime results.

ベンチマーク

 まず、ATTO Disk Benchmarkを使用して行ったストレージのRead/Writeベンチマークでは、iPod ClassicがUSB 2.0のため最速でもUSB 2.0の上限で頭打ちとなってしまい、HDDとmSATAのSSDではReadが約22MB/s、Writeが約32MB/s。SDXCではReadが約14MB/s、Writeが約23MB/sと更に遅くなっており、これはSD-CFアダプターの転送速度が影響しているようです。


iPod-Classic-Mod-160GB-to-1TB-ATTO-Disk-Bench

 起動時間と曲の先読み時間(buffer)のベンチマークでもSDXCが一番起動が遅く、次にmSATAのSSD、最も速いのがHDDという結果になっており、これは各ストレージに転送した曲数が関係しているようで、36000トラックを詰めたSDXC, mSATAが起動するのに約60秒、24000トラックを詰めたHDDは約46秒起動したそうです。


iPod-Mod-StorageAccessTimes

 この時点で、SDXCは最も遅い転送速度と、起動時間の2冠ですが、曲の先読み時間では最も速く、次にmSATA SSD、そしてHDDが最も遅いという結果になっています。


While the SDXC has the slowest raw transfer speeds, it is the hands down winner of the Read-ahead and access times test.

HDD is the slowest at 7.5 seconds which was to be expected as it takes over 1 second for the drive to spin-up before actually reading any data.

The mSata comes in 2nd with a time of 6.7 seconds this maybe surprising but the SATA bus actually takes some time to handshake and negotiate the link from powerup.

 最期にランタイムテスト(バッテリーでの最大再生時間)では、1曲あたり6MB以下の320kbps mp3と、1曲当たり30MB以下ロスレス音源のm4aを使用してネットワークカメラを使用し毎分画面を撮影した結果、以下の様な再生時間になったそうで、SDXCが最も再生時間が長くなっています。


iPod_RuntimeComparison

I setup a low tech IP camera setup to take a photo of the iPod every minute, which allowed me to time exactly when the iPod switched off (to the nearest minute).

 この結果は予想通りだそうで、iFlash-SATAとmSATAのSSDを使用した場合、起動時とSATAからPATAへデータを変換するチップセットがバッテリーを消費するため一番悪く(1TBと500GB)次にスピンアップする必要がるHDD、最期にSDXCが最も長くmp3では約49時間、m4aでも37時間の再生が可能だったそうです(オリジナルバッテリー850mAhの公称値でも音楽再生は36時間)。

This was always the expected outcome, the mSata drives draw quite large currents during powerup and my iFlash-sata itself has a high performance chipset converting a very high speed SATA bus to the slower iPod PATA bus. The HDD returned a solid performance and sits in the middle ground but having the drawback of its limited capacity.

結論

 結論としてiPod Classicの160GBで容量が足りない場合「256GBまでのプレイリストならSDXCで幸せになれるので、それ以外探さなくていい。それ以上のプレイリストをiPod Classicに入れたいなら(SDXCに比べて半分以下になる)再生時間とGB単価とトレードオフしてmSATAを使用するしか無い」と締めています。

If you are happy with 256GB or less than look no further than SDXC.
If you need more capacity then the only option is mSata, you do trade runtime for the best price per GB, and un-matchable capacity (for now!).

 Tarkanさんのサイトでは、さらに詳しくbufferの説明やバッテリーの考察を行っているので興味のある方は関連リンクからどうぞ。

関連リンク:
Runtime shootout : mSata, SDXC and Original Hard Drive – Tarkan

海外のiPodマニア、ついに容量1TBのiPod Classic 通称「TeraPod」を作り出すb.hatena

Tarkan、iPod ClassicにSSDを搭載し容量1TB化(TeraPod)を可能にするアダプター「iFlash-SATA」の出荷を開始b.hatena


コメント

  1. Apple7743 より:

    凄いな〜
    こういう人達にとってはiPod Classicの生産終了なんてどこ吹く風なんだろうな。

  2. Apple7743 より:

    5.5世代ipodにSDXC128gbであと10年戦える気がする

  3. Apple7743 より:

    ざっと読んだ感じでまとめると
    HDD→特に良くも悪くもなし
    SDXC→iTuneからの転送と起動がちょっと遅いが、キャッシュの速さとバッテリーの持ちが最高
    SSD→1TBまで増やせる容量が魅力だが、バッテリーの持ちは最悪
    という感じだね。
    SD-CFアダプターも100ms以下で動作し、SDXCカードもインスタントアクセス出来るから曲をキャッシュするのが速いらしい。
    クックが「iPod Classicは1.8inch HDDが調達できないから生産終了した」て言ったのが記事になってたけど
    こんだけ良いパフォーマンスが出れば、Lightningコネクタと、SDXCカード使って復活させられないかな〜

  4. Apple7743 より:

    512GBのSDXCカードはどうなのか気になる

  5. Apple7743 より:

    改造キット発売してくれんかな

  6. Apple7743 より:

    SDXC2枚刺しできるキットもあるけど、読み出し速度はどう変わってくるんだろう

タイトルとURLをコピーしました