macOS 15.4 SequoiaやiOS 18.4に同梱されている「Safari v18.4」ではAVIFやJPEG XLでのHDRイメージ表示が一部サポートされたもよう。

　macOS 15.4 SequoiaやiOS 18.4に同梱されている「Safari v18.4」ではHDRイメージのサポートが開始されたようです。詳細は以下から。

　Appleは2023年06月に開催されたWWDC23で、同社が販売するMacBook ProやiPad Pro、iPhone Pro、Pro Display XDRの一部では輝度が1,000以上のHDR(High Dynamic Range)ディスプレイを搭載し、通常のSDR(Standard Dynamic Range)ディスプレイでは表現できない、より広いコントラストを表現できるとして、

Support HDR images in your app – WWDC23 より

macOS 14 SonomaやiOS 17で写真アプリをHDRイメージに対応させ、2024年09月にリリースしたmacOS 15 SequoiaやiOS 18ではメッセージとQuickLook、プレビューアプリでもHDRのサポートが追加されいますが、03月31日にリリースされた「macOS 15.4 Sequoia (24E248)」と「iOS/iPadOS 18.4 (22E240)」では、デフォルトブラウザであるSafariでもHDRイメージのサポートが開始されたようです。

WWDC24 : Use HDR for dynamic image experiences in your app

SafariとHDR

　Adobeによると、HDRイメージのサポートはGoogleが2023年08月にリリースした「Chrome v116」からAVIFフォーマットでのHDRイメージのサポートを開始し、Safariも2022年09月にリリースされた「Safari v16」からAVIFフォーマットをサポートしているものの、HDR表示は未対応で、翌年リリースされた「Safari v17」ではJPEG XLフォーマットがサポートされたものの、同じくHDRでの表示は非サポートとなっていました。

Explore media formats for the web – WWDC23より

　これに対し、ディスプレイのリフレッシュレートテストやレイテンシーテストが行えるTestUFO.comを開発するMark Rejhonさんによると、Appleは03月17日に公開したSafari Technology Preview v215からAVIFとJPEG XLフォーマットでのHDRイメージのサポートを開始したそうで、このサポートは本日リリースされた「Safari v18.4」でも確認できるそうです。

　ただし、AppleはAppleはmacOS 15.4 SequoiaとiOS 18.4に同梱している「Safari 18.4」のリリースノートにHDRイメージのサポートを明記しておらず、Safari v18.4のリリースと同時に、03月17日に公開したSafari Technology Preview 215のリリースノートから「Added support for HDR images」の一文を削除しているので、何らかの事情によりフルサポートは見送られたようで、

Images
New Features

• Added support for HDR images. (291387@main) (145723539)

Release Notes for Safari Technology Preview 215より

TestUFO.comやGreg Benz Photographyで確認するとHDRスペクトラムやグラディエント、テキストなどのHDRサポートが正しく表示されず、Safari Technology Preview v215ではサポートされているWebGPU APIによるHDRイメージのレンダリングもSafari v18.4ではサポートされていないため、SafariでのHDR正式サポートに関しては06月に開催されるWWDC25で何か発表があるかもしれません。

Safari v18.4とSafari Technology Preview v215のHDRイメージテスト

• WebKit Features in Safari 18.4 – WebKit
• Release Notes for Safari Technology Preview 215 – WebKit