AppleはユーザーがOpenAIのAPIキーを設定し機能を追加できるアプリをリジェクトしているもよう。

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 AppleはユーザーがOpenAIのAPIキーを設定し機能を追加できるアプリをリジェクトしているそうです。詳細は以下から。

GeePeeTee

 OpenAIが2022年11月に大規模言語モデル「GPT-3」を利用した「ChatGPT」を公開、さらに翌年03月に音声認識モデルWhisperが公開さ、ユーザー向けにAPIの提供が始まると、ChatGPTやWhisperの機能を利用した様々なチャットボットやアプリ、音声変換サービスが公開されましたが、

GeePeeTee

OpenAIのAPIを利用するGeePeeTee for iPhone

このOpenAIが提供するサービスを利用したアプリを開発している開発者の方々によると、Appleは最近になり、ユーザーがOpenAIから取得したAPIキーをアプリ内で設定できるようにしているアプリをリジェクトしているそうです。

Hello Jordi,
Thank you for your response and clarification regarding the main window.Regarding the API key, the usage is considered a paid third-party feature unlock and should be removed; even if this service is not related to your app.We look forward to reviewing your revised binary.
Best regards,App Store Review

Twitterより

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Guideline 3.1.1

 FaceTimeにリアルタイム翻訳機能追加したiPhoneアプリ「Navi」でApple Design Awards 2022を受賞したGood SnoozeのJordi Bruinさんや、カレンダーとMarkdownノートを組み合わせたNotePlanアプリを開発するEduard Metzgerさんによると、Appleにユーザー自身がOpenAIから発行されたChatGPTやWhisperのAPIキーを入力させ、プロンプトから資料の下書きを作成したり、録音から音声書き起こしが可能なアプリを申請したところリジェクトされたそうで、

Appleはリジェクト理由について“Guideline 3.1.1 – Business – Payments – In-App Purchase”を挙げ、機能をアンロックする方法としてOpenAIのAPIキーを入力させる方法があるが、機能のアンロックのためにアプリ内課金以外の方法を提供することはできないと返答しているそうです。

Guideline 3.1.1 - Business - Payments - In-App Purchase

Appのコンテンツまたは機能(例:サブスクリプション、ゲーム内通貨、ゲームレベル、プレミアムコンテンツへのアクセス、フルバージョンの利用)は、App内課金を使用して解放する必要があります。コンテンツや機能を解放するため、ライセンスキー、拡張現実マーカー、QRコード、暗号通貨、暗号通貨ウォレットなど、App独自の方法を用いることはできません。

App Store Reviewガイドライン – Apple Developer

 このため、JordiさんはMacWhisper (Whisper Transcription)にWhisper API入力機能を実装させることができず、MetzgerさんはNotePlanに自身で契約したOpenAIのAPIキーを設定し、ChatGPTとWhisperを利用した機能は使用回数制限をして提供しているそうですが、

同じ理由でアプリをリジェクトされた後、再び使用が許可されたケースや、同じMac/iPhoneアプリでもMacアプリだけリジェクトされるケースなどが報告されているので、一部の開発者は今後OpenAIのAPIキーを利用したアプリのアップデート遅れる、またはMacアプリはGumroadや公式サイトなどMac App Store外でのみ(または先行して)して公開するかもしれないとコメントされています。

Gumroad版のMacWhisper

Gumroad版のMacWhisper