Xcode 11を用いたMac Pro (2019)のBuildベンチマークはiMac ProやMac mini (2018)と比較してさほど速くはならないようです。詳細は以下から。
Appleが2019年12月より発売を開始した「Mac Pro (2019)」は、上位モデル(Intel Xeon W 24-Core以上)以外でのCPUベンチマークがiMac Pro (2017)やCore i9-9900K搭載のiMac (2019)とあまり差がない事が確認されていますが、
Mac Pro (2019)を購入した開発者の方々によると、これはXcodeのコンパイル/ビルド時間でも同様で、Geekbenchアプリを開発しているJohn Pooleさんによると、28-Core XeonのMac Pro (2019)は18-Core iMac Pro (2017)より約20%コンパイル時間が短縮されるそうですが、18-/16-Core XeonのMac Pro (2019)ではiMac Pro (2017)とビルド時間は大差ないようです。
FWIW the 28-core Mac Pro isn’t that much faster at compiles than the 18-core iMac Pro (70s vs 90s for a full build)
— John Poole (@jfpoole) December 30, 2019
16-core Mac Pro takes 20% longer (compared to a 10-core iMac Pro) to compile small & medium size Xcode projects 🙃
— Khaos Tian (@KhaosT) December 24, 2019
Someone on my subreddit did a comparison of build times using the new Mac Pro and some other machineshttps://t.co/zkoRrJ96Qq
— Tanner B 🎄🎁☃️ (@NSExceptional) January 6, 2020
また、Mac Pro (2019)とMac mini (2018)、MacBook Pro (15-inch, 2014)でXcodeのBuildベンチマークを行ったTanner(gravitycore)さんによると、SwiftのみのmacOSアプリのBuild時間はインクリメンタルビルドでMac Pro (2019)がMac mini (2018)より27%高速にBuildできたものの、クリーンビルドではほぼ差がなかったそうで、Xcode 10.3とObject-C&SwiftコードのiOSアプリではMac mini (2018)の方が速くなったという結果も出ているようです。
AppleはMac Pro (2019)の性能比較として、最上位モデルの28-Core Xeon Wを搭載したMac Pro (2019)と18-Core Xeonを搭載したiMac Pro (2017)のビルド時間は1世代前の12-Core Mac Pro (Late 2013)と比較して3.0倍と2.2倍高速だとする比較スコアを掲載しているので、最上位モデルでもこの程度の差だと考えたほうがいいかもしれません。
ビルド時間のテストでは、Xcode 11.1(11A1027)、ninja(v.1.7.2タグ)、swift(swift-5.0.1-RELEASEタグ)、swift-clang(swift-5.0.1-RELEASEタグ)、swift-llvm(swift-5.0.1-RELEASEタグ)、swift-cmark(swift-5.0.1-RELEASEタグ)、swift-compiler-rt(swift-5.0.1-RELEASEタグ)、CMake 3.9.4を使用。パフォーマンステストは特定のコンピュータシステムを使って実施したもので、Mac ProとiMac Proのおおよその性能を示しています。
Mac Pro – Apple(日本)
おまけ
世界中の美術館や画家の作品をチェックできるWebサービス「Artsy」のソフトウェアエンジニアAsh Furrowさんが、自社が開発しているオープンソースのプロジェクト「Eidolon」を利用したBuildパフォーマンス結果を集めてGitHubに公開していますが、そこでも同様の結果が出ているようですが、
RedditではXcodeがコンパイル時にMac Pro (2019)の16-Core/32-Threadを全てを使い切っても、Intel Core i5-8500B@3.0Hz(6-Core)のMac mini (2018)と同程度になっていることから、OSやXcode、コンパイラツールのアップデートで改善するのではないかという意見も出ています。
コメント
今の時点だとMacMini2018 とか iMacProがコスパいいって感じか。
XcodeていうかLLVMコンパイラの最適化が進んでないのだろうね。
どちらかというとiOSやAndroid Studio以外にもchoromeでタブ開きまくりとか
画像・動画編集を同時起動する人もいるだろうからコンパイル速度もだけど
沢山起動してるときの全体パフォーマンスが良いかどうかってとこじゃね
ファイルI/Oがボトルネックになってるんだと思われ。
内蔵SSDはただのPCIe 3.0×4っぽいし、OptaneみたいにランダムI/Oが超速いとかでもなさそうだし。独自コネクタで行くならIntelプラットフォームでいち早くPCIe 4.0搭載するとか、Proらしい足回りの強化して欲しかった感。
Mac Proでメモリが有り余ってるならRAMディスクにすればいいのに