消費者庁、Anker Japanがリコールを発表したモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」が原因とみられる火災事故が10月に2件報告されたとして情報を公開。回収率は22.9%と順調に進んでいるもよう。

　消費者庁がAnker Japanがリコールを発表したモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」が原因とみられる火災事故が2025年10月に2件あったとして情報を公開しています。詳細は以下から。

　消費者庁は日本時間2025年12月05日、消費生活用製品安全法第35条第1項の規定に基づき報告のあった重大製品事故に関し、リチウム電池内蔵充電器や電気シェーバーなどのリコール対象製品で38件の重大製品事故があったとしてその内容を公開しましたが、

消費生活用製品の重大製品事故:リコール製品で火災等(リチウム電池内蔵充電器、電気シェーバー)(12月5日)

その中で中国のAnker Innovationsが製造しアンカー・ジャパン株式会社が輸入＆販売していたモバイルバッテリー(リチウム電池内蔵充電器)「Anker PowerCore 10000」において、火災に至る事故が2件報告されたとして情報を公開しています。

事故があった製品

　消費者庁が公開した情報によると、火災に至る事故に関する報告(管理番号:202500907, A202500909)を受けたのは、Anker Japanが2016年02月に発売し、今年10月にリコールを発表した「Anker PowerCore 10000 (A1263)」で、

今回報告されたケースは、宿泊施設でモバイルバッテリーを充電中に製品が焼損する事故など2件となっており、どちらも現在原因を調査しているそうです。

　なお、Anker Japanの報告によると、今回事故が発生したモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000 (A1263)」の日本でのリコール対象台数は41万台を超えており、2025年11月18日時点で9.2%でしたが、12月05日時点での回収率は22.9%と回収は順調に進んでいるようです。

おまけ

　ちなみに、今回消費者庁が公開した消費生活用製品の重大製品事故のデータ内には、昨年(令和06年)に発生した火災に至る事故で原因の特定に至らなかった事故も記載されているのですが、この中にはAnker Japnaが販売していたロボット掃除機「Eufy RoboVac G10 Hybrid (T2150)」、モバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000 (A1263)」、「Anker PowerCore Essential 20000 (A1268)」、「Anker 321 Power Bank (PowerCore 5200) (A1112)」、モバイルプロジェクター「Nebula Capsule 3 Laser (D2426)」、Bluetoothスピーカー「Soundcore 3 (A3117)」が掲載されており、

消費生活用製品の重大製品事故:リコール製品で火災等(リチウム電池内蔵充電器、電気シェーバー)(12月5日)

この内、Anker PowerCore Essential 20000 (A1268)とAnker 321 Power Bank (PowerCore 5200) (A1112)、Nebula Capsule 3 Laser (D2426)はリコール対象とはなっていないので、なにか問題があればAnker Japanから追加発表があると思われます。

Anker PowerCore Essential 20000 (A1268)とAnker 321 Power Bank (PowerCore 5200) (A1112), Nebula Capsule 3 Laser (D2426)

おまけのおまけ

　また、モバイルバッテリーを含むリチウムイオン電池が原因の火災についてはNHKクローズアップ現代でも取り上げられており、その中でAnker Japanも取材を受け、今回の大規模リコールにつながった原因の1つがサプライヤーが電池の材料を事前の取り決めとは異なる物に無断で変えていた「サイレントチェンジ」問題があるとコメントしています。

現在リコール中のAnker製品

• モバイルバッテリー回収受付フォーム – Anker Japan
• ロボット掃除機バッテリー回収・交換受付フォーム – Anker Japan
• モバイルバッテリー / スピーカー回収受付フォーム – Anker Japan
• 消費生活用製品の重大製品事故:リコール製品で火災等(リチウム電池内蔵充電器、電気シェーバー)(12月5日) – 消費者庁