Kaspersky、2014年度版のセキュリティレポートを公開。Macを標的としたマルウェアは新たに1499種が検出され、攻撃を受けたユーザー数では日本が3位に。

記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

 Kasperskyが運営するセキュリティ情報サイト「Securelist」が2014年度版のセキュリティレポートを公開しています。詳細は以下から。


Hacked off in 2014: the cyber-battle for cash and privacy


 今回Securelistaが公開したレポートはKaspersky製品に搭載されている”Kaspersky Security Network(KSN)”に同意したユーザーから送られてきた情報からの統計で構成されており、その数は数百万人にも及び、統計期間は2013年11月から2014年10月までとなっています。



All statistics used in this report were obtained using Kaspersky Security Network (KSN) a distributed antivirus network based on the work of various components of Kaspersky Lab’s anti-malware protection. The data was collected from KSN users who agreed to transfer it. Millions of Kaspersky Lab products users from 213 countries and territories worldwide participate in the global exchange of information about malicious activity.

 統計データはWindowsからAndroid, Macなど様々なプラットフォームのもので、レポートでは各プラットフォーム別に詳しい数字が挙げられていますが、Macのデータを見てみると

・A total of 3,693,936 attempts to infect Mac OS X- based computers were blocked by Kaspersky Lab products.
>統計期間中に合計で369万3936回のMacを狙った攻撃がKaspersky製品によってブロックされた。

・Kaspersky Lab experts detected 1,499 new malicious programs for Mac OS X, 200 samples more than in the previous year.

>Kaspersky Labはこの1年で去年より200種類も多い1499種のMacを狙った新しい悪意のあるプログラムを特定した。

・An average Mac user encountered 9 threats during the year.

>KSNを使用しているMacユーザーは平均して年に9回の攻撃を受けている。


An average Mac user encountered 9 threats during the year

などの情報が挙げられています。

Mac向けに作成されたマルウェア Top20

 Mac向けに作成されたマルウェアで検出された数が多いもの上位20中ほぼ半分がAdwareで、これらのAdwareは公式サイトからダウンロードされた正規プログラム(正規プログラムが運び屋となっている)と一緒にユーザーのMacへインストールされているそうで、インストールされるとブラウザのお気に入り広告へのリンクが追加されたり、検索エンジンを変更したりするそうです。


Adware-for-OS-X-2014-Kaspersky-report

Almost half of our TOP 20 programs, including the one in first place, were occupied by AdWare programs. As a rule, these malicious programs arrive on users’ computers alongside legitimate programs if they are downloaded from a software store rather than from the official website of the developer. These legitimate programs might become a carrier for the AdWare-module: once installed on the user’s computer it can add advertising links to browser bookmarks, change the default search engine, add contextual advertising, etc.

 また、8位に「Trojan.Win32.Generic」というWindowsを狙ったトロイの木馬がランクインしていますが、これはMacで仮想環境(VMwareやParallels)でWindowsを使用した際に検出されたものだと推測しています。

Interestingly, 8th place is occupied by Trojan.Win32.Generic which affects Windows OS. This is probably because this particular Trojan can penetrate into virtual machines that run under Windows.

攻撃を受けたMacが多い国は?

 KasperskyはKSNから攻撃を検出したMacが存在する国の統計データも公開しており、1位は98,077ユーザー(39.14%)のアメリカ、2位は31,466ユーザー(12.56%)、そして3位に13,808ユーザー(5.51%)の日本となっています。


The percentage of users attacked per country

 パーセンテージは攻撃を受けたユーザー数の数値で、1位アメリカ、2位ドイツ、3位日本、4位イギリス、5位ロシア…の順はMacが人気の国を表しているのではないかと予想しています。(Android端末向けのマルウェア ランキングでは日本圏外)


Kaspersky-geography-of-threats-mac-

The USA (39.14%) tops this rating, perhaps because of the popularity of Apple computers in the country. Germany (12.56%) came second followed by Japan (5.51%).

 Securelistではこの他にも特筆すべきMacのマルウェアやWindows, Android端末向けのマルウェア、攻撃者が狙うアプリケーションなどの情報を掲載しているので興味のある方は関連リンクからどうぞ。




関連リンク:
Kaspersky Security Bulletin 2014. Overall statistics for 2014 – Securelist

Apple、今月に入り「WireLurker」マルウェアと「DownLite」アドウェアの2件をMacのウイルス定義データベース「XProtect.plist」に追加b.hatena

コメント

  1. Apple7743 より:

    こういう情報出してくれるならKaspersky Security Networkに参加してみようかな…

  2. Apple7743 より:

    まぁ客観的なデータかどうかもわからない訳で、
    シェアの少ない国は危険ですよねっていうでしょ。

タイトルとURLをコピーしました