macOSのネイティブUIやMetal GPUアクセラレータをサポートしたオープンソースのターミナルエミュレータ「Ghostty」がリリースされています。詳細は以下から。
仮想開発環境作成ツールVagrantなどを開発するMitchell Hashimotoさんは現地時間2024年12月26日、2022年から開発を進めてきたオープンソースでmacOSとLinuxのクロスプラットフォームに対応したターミナルエミュレータ「Ghostty」を正式にリリースしたと発表しています。
👻 pic.twitter.com/PH0qejFB4zhttps://ghostty.org— Mitchell Hashimoto (@mitchellh) December 26, 2024
👻 Ghostty is a fast, feature-rich, and cross-platform terminal emulator that uses platform-native UI and GPU acceleration.
Ghostty.org – Ghostty
MacやWindows、Linuxのクロスプラットフォームに対応したターミナルエミュレータは「Hyper」などElectronを採用したエミュレータが多いですが、HashimotoさんはGhosttyを開発する上で速度と機能、そしてネイティブUIを重要視して開発しており、コアはZigで開発されていますが、macOS版はSwiftとAppKit、SwiftUIを利用して開発され、
The big picture of “native” is that Ghostty is designed to look, feel, and behave like you expect an application to behave in your desktop environment.Importantly, Ghostty is a native application for macOS and Linux. On macOS, the GUI is written in Swift and uses AppKit and SwiftUI.
Ghostty Docsより
これによりmacOS版ではタブやウィンドウマネージャー、キーボードショートカット、Quick LookやForce Touch、Secure Input API、再起動時のウィンドウの回復、ライト/ダークモード、通知などmacOSのネイティブ機能を利用できるようになっているそうです。
また、GhosttyのmacOS版はMetal、Linux版はOpenGLを利用したGPUアクセレーションをサポートし、DOOM Fireベンチマークでは、macOSのターミナルアプリ(M1で測定?)が31fps、iTerm2が43fps、WezTermが308fps、Kittyが385fpsだったのに対し、GhosttyはOpenGLをサポートしたAlacritty(488fps)に近い477fpsをマークしたそうで、プレーンテキストを読み込むIOベンチマークでもターミナルアプリの2倍、iTerm2やKittyの4倍のパフォーマンスを発揮するそうです。
また、Ghosttyはダウンロードしてすぐに使えるZeroconf(Zero Configuration Philosophy)の考えに基づいて開発されて、デフォルトフォントは視認性に優れたJetBrains Monoが採用されていますが、フォントやバックグラウンドカラーの変更はもちろん、他のターミナルエミュレータからの移行を考慮し、Ghostty v1.0の段階でAppleやiTerm2など344個のテーマが組み込まれており、ライト/ダークテーマやユーザーが作成したカスタムテーマも設定可能です。
$ghostty +list-themes
Ghostty v1.0 for Macのシステム要件はmacOS 13 Ventura以降のIntel/Apple Silicon Macで、HashimotoさんはGitHubやX(Twitter)、Discordで広く意見を求めているので、気になる方は公式サイトやリポジトリをチェックしてみてください。
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