macOS 14 Sonomaでは特定の条件下で、正しいパスワードを入力してもロック画面が解除できなくなる不具合があるようなので注意を。

macOS 14 Sonoma

2023.11.062023.11.07

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　macOS 14 Sonomaでは特定の条件で、正しいパスワードを入力してもロック画面が解除できなくなる不具合があるようなので注意してください。詳細は以下から。

　Appleは現地時間2023年09月にリリースした「macOS 14 Sonoma」でログイン/ロック画面をiPadOSのロック画面風にデザインに刷新し、ユーザー名やパスワード入力エリア、再起動, システム終了, スリープボタンなどが再配置されていますが、

macOS 14 SonomaとmacOS 13 Venturaのログイン画面

このロック画面が刷新されたmacOS 14 Sonomaでは、スクリーンセーバーやロック画面が表示された後にMacのロックを解除しようと正しいパスワードを入力しても、ロックが解除できない不具合が確認されています。

MDM管理されたMac

　Macのロックが解除できなくなる問題はいくつかの条件があるようで、1つはMicrosoft IntuneやJamf Pro、VMware Workspace ONE、Swif.aiなどMDMツールを利用して管理されているMacで、文字数などのパスワードポリシーが設定されていると新規/アップグレード後のログイン時にパスワードのリセットが求められ、ユーザーが新しいパスワードを設定後、そのパスワードを利用しロック画面からMacのロックを解除しようとするとパスワードが受け付けられなくなるそうです。

　MicrosoftやSwif.aiによると、幸いこのケースはパスワードポリシー設定や、ログイン後のシステム設定アプリからパスワードのリセットを行うなどの修正方法があり、AppleはmacOS 14.1アップデートでこの不具合を修正したようなので、macOS 14.1がプリインストールされている場合は影響を受けないようです。

On devices running macOS 14.0 with have an applicable MDM password policy on devices running macOS 14.0, some users might see a notification to reset their password. In addition, the device doesn’t recognize the new password as compliant even though it is valid.

Day zero support for iOS/iPadOS 17 and macOS 14 – Microsoft Intune Support

アカウント設定

　ロック画面表示後に正しいパスワードを入力してもMacのロックが解除できなくなる不具合の原因の2つめは、”Hoge Fuga”などのアカウント内にスペースがある場合や管理者とは別のマルチアカウントが設定してある場合で、Appleのサポートはアカウント名がスペースで分けられている場合、表示名ではなく”hogefuga”としてログインするように指示し、一部のユーザはこれで問題が解決しているようですが、

マルチアカウント設定の場合はロック解除画面にパスワードフィールドだけ表示され、それまで使用していたユーザーのパスワードを入力してもログインできなくなるというもので、その場合には電源ボタンを30秒押し続けMacを完全に終了し、再起動してユーザー名とパスワードを入力してログインして欲しいと指示されるそうなので、現在のところロック画面を解除する解決策はないようです。

I am not presented which user I am supposed to enter the password for on my work Apple M2 Pro. There is another Admin user configured by my employer. I am also not offered the ability to switch to another user.I am presented a screen that asks only for a password which fails continuously:

When updating the OS to MacOS Sonoma, the system does not recognize the login and password – Apple Support Communities

おまけ

　スクリーンセーバーが表示された後、ロック画面に正しいパスワードを入力してもロックが解除できなくなり、Macから締め出される(lockout)不具合は2020年11月にリリースされた初期のmacOS 11 Big Surでも発生しており、

その後Appleは、この不具合を翌年02月にリリースした「macOS 11.2 Big Sur」で、システム環境設定で管理者パスワードを入力してもロックが解除されない不具合と一緒に修正したので、不具合が修正されるまではセキュリティ的に脆弱になるもののロック画面をOFFにして使用し続けるか、毎回Macの再起動をするしかないと思われます。