Appleがマグネットを利用し適切な場所にワイヤレス充電器を接続、最大15Wでの急速充電に対応した「MagSafe for iPhone」を発表しています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2020年10月13日、スペシャルイベント「Hi, Speed.」をオンラインで開催し、HomePod miniやiPhone 12シリーズを発表しましたが、その中で新たなワイヤレス充電器規格(構造?)「MagSafe for iPhone」を発表しました。
MagSafe
MagSafeはAppleが2006年からMacBookシリーズに採用していた電源コネクタの名称で、磁気でDCコネクタが接続されコネクタに過度な負荷がかかるとコネクタが外れMacBookの落下を防ぐという機能があり、AppleがUSB-C PDに対応したMacBook (Early 2015)を発売するまで、MagSafe 1(TとL型)/MagSafe 2が発表・導入されていましたが、
MagSafe for iPhoneはiPhoneなどに採用されているQiワイヤレス充電機能はワイヤレス充電器上にうまく置けないと充電が遅かったり、充電自体ができていない場合があるとして、この問題を解決するために開発されたそうです。
Appleハードウェア・システムエンジニアリングチームのDeniz Teoman VPさんによると、iPhone 12シリーズは全てMagSafe for iPhoneに対応しており、その構造はマグネットアレイを中心に新しい2つのセンサーMagnetometer(高感度磁気センサー)やNFC(一巻きコイルNFC)などで構成されており、
MagSafe for iPhoneの構造
- Magnetometer(高感度磁気センサー)
- Copper-graphite shield
- Nanocrystalline shield(ナノ結晶シールド)
- Magnet array
- Alignment magnet
- Charging coil
- Polycarbonate housing
- NFC(一巻きコイルNFC)
- E-shield
既存のQiワイヤレス充電をサポートしながら、iPhoneの7.5W、Samsung Galaxyの10Wワイヤレス充電を上回る最大15Wの急速充電をサポートするそうです。
AppleはiPhoneでもiPadのようにLightningポートを廃止し、USB-Cではなくワイヤレス接続/充電のみにするのではないかという噂があるので、その場合はこのMagSafe for iPhoneが今後iPhoneとMacやPC、充電器との接続のメインになると思われますが、MagSafe for iPhoneはアクセサリーにも大きな影響をおよぼすようで、
MagSafe for iPhoneが生み出すエコシステムはiPhoneの後ろにピッタリとくっつくMagSafe充電器(別売4,500円)だけでなく、MagSafe対応のシリコンケース、クレジットカードなどを入れられるMagSafe対応のレザーウォレットなども生み出しており、MagSafe充電器やウォレットはMagSafe対応ケースを装着した状態で接続することが可能となっています。
また、MagSafe for iPhoneアクセサリーはAppleだけでなく、台湾Foxconn傘下のサードパーティ製メーカーBelkin International, Inc.が既に開発を始めており、Appleは今後iPhoneが中に入っていることをMagSafeで認識して時計を表示するフルスクリーンケースと
MagSafe対応のiPhoneとApple Watchを充電できるMagSafeデュアル充電パッド、Belkinは車載充電器とマルチ充電ドックを発売するそうなので、iPhone 12シリーズの発売でアクセサリーメーカーは忙しくなりそうです。
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