Apple、当初公開していたMac Pro (2019)のメモリインストール方法に不備があったとしてユーザーに通知。

　Appleが当初公開していたMac Pro (2019)のメモリインストール方法に不備があったとしてユーザーに通知しています。詳細は以下から。

　Appleが2019年12月に発売を開始した「Mac Pro (2019)」はユーザーがメモリを増設/変更することが可能で、12本のDIMMスロットを搭載し最大1.5TBのメモリをサポートしていますが、AppleがMac Pro (2019)発売当初に公開したメモリのインストールマニュアルでは「DDR4 ECC DIMM」仕様にも関わらず、10本のDIMMがサポート対象外だったことから、

アップデート前の注意書き：DIMM configurations of 5, 7, 9, 10, and 11 DIMMs are not supported. Other configurations of 1, 2, and 3 DIMMs are for diagnostic use only.

Install and replace memory in your Mac Pro (2019) – Apple Support

ユーザーの間で議論となっていましたが、Appleは現地時間2020年01月17日、これらのインストールマニュアルをアップデートし、当初掲載していた内容に不備があったとシステム管理者向けに通知しています。

アップデート後

　新たに公開されたMac Pro (2019)のメモリ・インストールマニュアルによると、12本あるMac Pro (2019)のDIMMスロットは以下の構成で2, 4, 8, 10, 12本のDIMM構成をサポートしており、

加えて、8GB, 16GB, 32GBなど容量の異なるDIMMを利用する場合の構成も変更され、容量の異なるR-DIMMでは上記のDIMM構成を参照に、各Channelの1スロット(1, 3, 5, 8, 10, 12スロット)に容量の大きい(ここでは32GB)DIMMを取り付ける必要があると修正されています。

クリックで拡大

　特に、容量の異なるDIMM構成については、当初のサポートドキュメントに記載されていた通り、「容量の少ないものから多いものの順番(smallest to largest capacity)」でインストールしたユーザーから、逆の「容量の多いものから少ないものの順番(largest to smallest)」でないとメモリ構成通知が出ると、RedditやApple Support Communitiesで話題となっていたので、Mac Pro (2019)のメモリを増設する方は同容量のモジュールを利用するか、容量が混在する場合は、macOSの通知に頼ってみてください。

追記

　Mac Pro (2019)のメモリ構成については、互換性のある288pin DDR4 ECC 2933MHz (PC4-23400) R-DIMM規格のメモリの取り扱いを開始していた秋葉館さんが、詳しく検証されているようです。(コメント欄でのご指摘ありがとうございます)

• Install and replace memory in your Mac Pro (2019) – Apple Support